
「フリーのクリエイターがジリ貧になるパターン」を読んで
こんにちは。solb system の Teruhiro Kömaki です。
タイトルが刺激的で、すいません。
タイトルの通りなんですが「フリーのクリエイターがジリ貧になり食えなくなる4つのパターンとその対策」という記事が昨年末に公開された時に、おそらく はてブ で見たんですよね。
すごくすごく良いこと書いてるなーって思ったので、せっかくなので時間はたってますが、個人的に思っていることを書いてみようと思います。
特定の仕事に依存
<ジリ貧になるクリエイター1:特定の仕事に依存>
例えば、ずっとある雑誌の仕事をしていて、今まではそれだけやっていれば十分食べていけたのに、雑誌が休刊・廃刊になってしまったといったパターン。もしくは、ほとんどの収入を特定の出版社に依存し、そこの仕事ばかりをやっていたが、その出版社の業績が悪化し、どんどん仕事が減っていったというパターン。
意外とフリーのクリエイターって前職の兼ね合いなんかで、特定の媒体や特定の会社からの仕事で収入の8~9割を依存している人は多い。
定期的に仕事をもらえているし、慣れた仕事だからこなせるし、それで安定して暮らせていたけど、それがなくなってしまったらぜんぜん仕事がなくて、困ってしまうという人、結構いる。*対策
できるだけ仕事や取引先は分散させること。
特定の仕事だけで8~9割収入があるのは危険すぎる。できれば最も多い仕事でも収入の3~5割ぐらいにして、その他は別の仕事を増やしたい。
ここに書いている通りで、依存するのは良くないと思う。というよりも、依存して一カ所のみで食ってるんであれば、その会社の社員になった方がいいでしょ。
なんのために、なにをしたくて、フリーランスになってるのか、微妙じゃないですかね。
フリーランスの人のなかでも、いろんな人がいると思うけど、エンジニアの場合は営業したり、新規の案件を受注することが、苦手な人が多いと思う。特定の会社に依存していると「その会社に切られたらどうしよう。」って思う部分があるから、その会社に対して思い切った金額交渉もできないんじゃないかと。
そもそも、特定の会社だけでしか売り上げがたたない状況をリスクと感じていない時点で、思考停止してるんじゃないかと。
リスクと感じてて、行動しているなら何も問題ないと思いますけども。
時間とお金をかけないとできない
年齢高めのクリエイターに多いのが、「いいものを作るには金がかかる」「いいものを作るには時間がかかる」と思い込んでいること。
もちろん、お金と時間があったことに越したことはない。しかしもうそんな時代じゃない。クライアントや取引先がかつてのように、じゃぶじゃぶ予算を持っている時代ではなくなった。
少ない予算と限られた時間でいかにいいクリエイティブを作るか。
それが今の時代の命題なのに、「そんな予算じゃできないっすよ!」「それ作るには1ヵ月かかります」
みたいなことを昔の感覚で平然と言ってしまう。だからどんどん仕事がなくなっていく。*対策
意識を変えないとダメ。
少ない予算と限られた時間しかないのが当たり前の時代、と思って仕事にのぞまないと淘汰される。
予算と時間がない分、完璧な作品ができなくても割り切ること。
こだわることや、お客様の要望を超えるようなシステムが良いのは、言うまでもないと思うけども、お客様の要望のなかでも、具体的にどの部分に力を入れるべきなのか?って考えつつ、工数も考えるべきかと。
請け負い仕事しかしていない
出版社や広告代理店、プロダクションなど、企業から頼まれた仕事しかしていないクリエイターは、仕事の幅がどんどん狭くなり、やがてはジリ貧になっていく。
請け負い仕事だけでなく、自分で仕事を作り出すこともしないとダメ。*対策
仕事の依頼がなくても、自腹で作品を作るなりして、発表したり営業をしたりして、自ら仕事を生み出す努力を継続的にしておくこと。
また対企業相手の仕事だけでなく、対個人相手の仕事も増やす努力をすること。
例えば、雑誌の撮影しかしないんじゃなく、個人からの依頼のプロフィール撮影もしますよとか。
自分の技能を活かして、個人向けに教室もやりますよとか。BtoBは単価が高いがなくなるとダメージが大きい。
BtoCは単価は低いがマーケットは大きいので、個人相手のビジネスも少しずつ増やしていく。
これはすごく大事だと思う。
私は、すごくニッチですが「NTT フレッツ光 の サービス提供エリア確認」や「NTT の 線路情報」の検索と反映をFileMakerで全自動化するサービスをやってます。そして Vector にも登録してます。
どう考えても、自分の商品やサービスを作ることはすごく大事です。
かりに、良いサービスやシステムを無料で提供すれば、自分自身の広告にもながりますしね。
ブログやWebサービスも効率よく、いろいろと使うことも大事かと思う。
FileMakerしか使えなくてWebやSEOやHTMLは分かりませんって人は、勉強した方がよいと思う。
「カスタムWebを使い、ポータルサイトを構築したい。」って言われても、できなかったら守備範囲が狭いと思うし。
ネットをまるで活用していない
クリエイター系で多いのは、仕事の大半をこれまでの人脈に頼っているケース。
だからネットで自分の活動を宣伝する必要がなく、過去のコネクションに頼って仕事をしていれば、かつては安定的に仕事が入ってきた。しかしこの5~6年で時代は様変わりした。紙からWebへの移行による紙媒体の売上減。紙、Web問わずギャラ単価の減少。
デジタル化によりプロアマの境界が少なくなったこと。デジタルネイティブの若者に技術で負ける。
などがあり、これまでの人脈だけではじり貧になってしまう。まして仲良くしていた担当者が会社を退職したり、部署が異動になったら、そこで仕事が途切れてしまうことも多い。人脈の高齢化などにもより、どんどん仕事が減っていき、食えなくなっている人が多い。
*対策
人脈だけで仕事をもらうのは危険すぎる。
ホームページ、ブログ、SNSなどネットを活用し、ネット経由で仕事を獲得できるようネットツールをそろえるべき。
前の部分でも書きましたが、一般的に考えてネットを有効的に使えないのは致命的だと思う。
VPS(FileMaker Serverを使わないなら Linux でもなんでもいい)やレンタルサーバーで色々と遊んだり、
ドメインとってDNSレコード触ってみたり、ブログやって勉強したり、ルーター買ってVPN設定したりフィルター設定したり。
必要だと思います。
おわり
ローカルで、かつFileMakerのシステムしか作れないのは少し厳しいと思う。
もちろん、FileMakerを追求することは最高に良いことだと思います。
私自身、いろんなデベロッパーさんと比べれば、FileMakerのスキルは真ん中のレベルにも届かないのでないかなって思ってます。
だからこそ、良い意味で自己否定をしつつ、ずっとずっと勉強し続けることが必要だと思います。
けど、FileMakerだけではなく、他のことにも目を向けることも大事なんじゃないかと思ってます。
Macしかできなくて、Windowsに詳しくない人の場合は、ちゃんとWindowsを勉強したほうが良いかなと。
やっぱりお客様の環境では、高確率でWindowsだし、既存のシステムとの連携もさけて通れない部分。
AccessとのODBC連携やWindows ServerのFTPやIIS設定とか、バッチやコマンドとか、知っておいて損はないし。
ということで、私もまだまだ未熟ですので、引き続き勉強します!
FileMakerを勉強したい人へ
FileMakerをしっかりと勉強するのであれば、オフィシャルの学習用テキストが一番確実です。
体系立てて習得できるので、断片的に勉強するよりも理解もしやすいはずです。
ということで FileMaker Training Series をやるべし!
FileMaker Training Series には基礎編と応用編の2種類があります。
さらに FileMaker Training Series に近いのですが、もうひとつ別で FileMaker Drill Book というテキストがあります。
まずは、オフィシャルの学習用テキストを購入して、コツコツ勉強することが一番の近道だと思います。
- FileMaker Training Series 基礎編
- FileMaker Training Series 応用編
- FileMaker Drill Book
- FileMaker 関数スクリプト・ビギナーズガイド
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